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資産コンシェルジュコラム、ノートとペン

民法(相続関係)の改正試案は、配偶者と嫁に優しい?

 

民法(相続関係)の改正の最新の動向

 

 相続への関心が高まる中、民法(相続関係)の改正の動きが出てきましたので、今回は、最新の情報をお伝えしたいと思います。
 平成27年4月に法制審議会民法(相続関係)部会第1回会議が開催され、13回の会議を経て、平成28年6月に、民法(相続関係)の改正に関する中間試案(案)が取りまとめられました。
 その内容を見ると、相続争いになりやすい事柄に対して、法律できちんと解決しようという意図が明確に表れていると感じました。民法(相続関係)の直近の大改正は、昭和55年で、配偶者の相続分の引上げや、寄与分制度の創設でした。以来、家族関係が複雑化し、相続に対する考え方も変化している中、35年間も見直しが行われてこなかったのが不思議なくらいです。

 

相続人である配偶者の居住権の保護

 遺された配偶者と他の親族間で相続争いが起きると、住んでいた家(自宅)の権利を主張して、嫌がらせのために、配偶者を自宅から追い出そうとしたりします。改正試案では、配偶者に対して、「短期居住権」を認め、遺産分割協議等で、家の帰属が明確になるまでの間、無償で使用することができるものとしています。また、配偶者が高齢の場合、長年住み慣れてきた自宅から転居することは身体的・精神的にも負担が伴うものです。そこで、住んでいた被相続人所有の建物を対象として、終身又は一定期間、配偶者にその建物の使用を認めることを内容とする「長期居住権」が検討されています。嫁ぎ先の親族と嫁の間で、相続争いが起こった場合、居住権の保護規定は、心強いものとなるでしょう。しかし、配偶者の居住権に関しては、今から20年前の同様の審議会で、発案されましたが、民法改正に至っていないことから、今回、改正まで漕ぎつけるか注目したいところです。

 

配偶者の相続分の見直し

  相続人となる配偶者の中には、婚姻期間が長く、被相続人の財 産の形成・維持に貢献をしている者もいれば、高齢になった後に再婚した 場合など、あまり貢献していない者もいます。現行法上、配偶者の法定相続分は 一律に定められており、個別具体的な事情は寄与分で考慮されるにすぎないため、必ずしも当事者間の実質的公平が図れていないと指摘されていました。遺産の形成に対する配偶者の貢献の有無・程度をより実質的に考慮し、その貢献の程度に応じて配偶者 の取得額が変わるようにすべきであるとの指摘があり、以下の試案が出されました。
(甲案)被相続人の財産が婚姻後に一定の割合以上増加した場合に,その割合に応じて配偶者の具体的相続分を増やす考え方
(乙@案) 婚姻成立後一定期間が成立した場合に、その夫婦の合意により、配偶者の法定相続分を引き上げることを認める考え方
(乙A案)@案で合意によらず当然に引上げられるとする考え方

 

自筆証書遺言の要式緩和

不動産や預金口座の表示などは、別紙で印刷したものに自署することで足りるとするなど自署を要する範囲の緩和。併せて、複雑な、加除・訂正の方式の緩和も検討されています。自筆証書遺言の作成支援をしていると、この2点が、遺言者の負担が一番大きなところだと感じています。

 

相続人以外の者の貢献を考慮する方策

  相続人でない者が被相続人の療養看護等に貢献しても、現行の制度では、権利を主張するすべはありませんでした。そこで、二親等内の親族で相続人でない者が、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をしたときは、相続が開始した後、相続人に対し,金銭の支払を請求することができるものとする。 これによって、夫の両親の介護をした嫁も一定の権利を主張できるようになります。


 このほかにも、自筆証書遺言書の保管制度や、遺産分割における預金債権の扱い、遺留分制度の見直しなど、注目すべき検討事項は多数あります。中間試案(案)が法案化され、国会で審議されて実際に改正されるには、しばらく時間がかかります。平野経営法務事務所では、最新の制度改正動向にも注目しながら、お客様からの相続相談に対応させて頂いております。

 

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