▲TOPへ戻る

文字の大きさ
  • 小
  • 中
  • 大
このエントリーをはてなブックマークに追加
資産コンシェルジュコラム、ノートとペン

相続税の申告漏れに要注意、「名義預金」の判断基準

 

妻のへそくりは、夫の財産!? 名義預金の考え方のキホン

 

平成27年税制改正で課税対象者は倍増

 平成27年の相続税改正によって基礎控除が引き下げられ、相続税の課税対象者が増加しました。「平成27年分の相続税の申告状況について」(平成28年12月国税庁)によると、平成 27 年中に亡くなられた人は約 129 万人(平成 26 年約 127 万人)、このうち相続税の課税対象となった人は約 10 万3千人(平成 26 年約5万6千人)、課税割合は 8.0%(平成 26 年 4.4%)となっており、前年比3.6%の増加となりました。納付された相続税の総額は平成26年の約1.4兆円に対し、平成27年は約1.8兆円で、課税対象者はほぼ倍増したものの、税収の伸びはそれほど大きくありません。相続税を広く薄く徴収していこうという意向が読み取れます。

 

相続税の申告漏れの指摘は約8割

 相続に関する相談の流れの中で、税務調査について話題に上がることがあります。どのぐらいの割合で税務調査が行われるのかは、気になるところです。「平成27事務年度における相続税の調査の状況について」(国税庁)によると、相続税の実地調査(いわゆる税務調査)件数は約1.2万件でした。この実地調査件数は、ここ数年横ばいで推移しています。相続税を担当する国税庁職員の増減にもよりますが、相続税の課税対象者の約1割に対して税務調査が行わるというのが実情のようです(平成27年の課税対象者で推計)。なお、税務調査は、国税局及び税務署で収集した資料情報等から申告額が過少であると想定されるものや、申告義務があるにもかかわらず無申告と想定されるものなどに対して実施するとされています。
 平成27年事務年度に行われた税務調査のうち、申告漏れが指摘された割合は約8割です。この割合も例年横ばいです。申告漏れの財産内訳をみると、現金・預貯金35.2%、有価証券12.4%で、金融資産の割合が最も多くなっています。申告漏れというと、隠し金庫に入った札束や金塊をイメージしますが、意図的に隠したものはごく少数で、その多くは、被相続人の家族名義の財産のうち、実質的には被相続人の財産として認定される、いわゆる名義預金、名義株式の指摘を受けることが多いようです。

 

「名義預金」の判断基準

 名義預金は、法律の条文などに定義されているものではありません。一般的に名義預金とは、形式的には被相続人の配偶者や子どもなどの家族名義の預金だけれども、実質的には被相続人のもので、単に家族の名前を借りているものに過ぎない預金のことをいいます。預金口座の名義よりも実体を見て、財産の帰属を判断する必要があります。財産の帰属の判断のポイントとして、以下の6点が挙げられます。

 @その財産資金源は誰か
 A当該財産の管理及び運用の状況
 B贈与の事実の有無
 C当該財産から生ずる利益の帰属者
 D被相続人と当該財産の名義人並びに当該財産の管理及び運用をするものとの関係
 E当該財産の名義人がその名義を有することになった経緯

 

専業主婦のへそくり預金も名義預金?

 家庭内の家計管理で、夫の給与で生活費をやりくりし、その余剰資金を妻名義で貯金をする(=へそくり)は、一般的に行われています。このへそくりは誰の財産とみなされるのでしょうか。妻が専業主婦で収入がない場合、その資金源は夫と判断されるため、相続が発生した場合、夫の財産と判断される可能性が高いです。では、夫から、「生活費で余ったお金は君に(妻に)あげるよ」と言われた場合はどうでしょうか。口頭による贈与契約が成立しているように思われますが、裁判所は、「渡された生活費の法的性質は夫婦共同生活の基金であって、このような言辞が直ちに贈与契約を意味してその預金等の全額が妻の特有財産となるものではない」としています。夫の知らないところでへそくりをした場合は、言わずもがなです。一生懸命節約して貯めたへそくりも、夫のものという妻には厳しい法律の判断です。夫から妻へ生前贈与を行うには、生活費用の口座とは別に妻名義の口座をつくり、生活費とは別に贈与であることを書面で明示して贈与し、その使用管理運用は、全て妻に任せることが最低限必要となるでしょう。

 

【お勧め相談メニュー】
遺産分割協議書作成サポート
遺言書作成サポート

 

ご相談からコンサルティングの流れ

まずは、お気軽にお問合せください。

まずはお気軽に電話ください。お問合せ、ご相談、打ち合わせ、ご提案の流れ。

ご提案後の実行支援・フォローアップも行います。

●電話 042-327-5575
●お問合せフォーム こちらをクリック ※入力フォームの画面に移ります。
●メール
メールお問合せ ←クリック ※メールソフトが起動します。