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相続・贈与学習ノート、ノートと付せん

相続と贈与・遺贈の違い

贈与と遺贈

 たとえば、「事業をするときに世話になった恩人に自分の財産を無償で譲りたい」、あるいは、「老後の面倒をみてくれた隣人に特定の財産を残してあげたい」というように、法律で相続人と定められている人以外に自分の財産を譲りたいということがあるかもしれません。それを実現する方法として、贈与と遺贈の2種類があります。また、遺言書を書くときに、「相続させる」、「譲る」、「遺贈する」など、どのような表現をしたらよいのか、それによって違いがあるのかなど、迷うこともあります。ここでは、これら贈与や遺贈と相続の違いについて見ていきます。

 

贈与とは?

 法律の世界では、贈与は「当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方がそれを受諾することによって成立する契約」と位置づけられています(民法549条)。
 遺贈が一方的な意思表示(単独行為)であり、相手の承諾なしに取消しや変更が可能とされるのに対し、贈与の約束は契約の一種と位置づけられ、これを書面で行った場合には原則として撤回することができません(民法550条)。
また、贈与のうち「私が死んだらこの家はお前にやるよ」などというように、贈与者の死亡を停止条件としたものは死因贈与と呼ばれ、ほかの贈与とは区別されます。贈与者の死亡が効力発生の要件となるという点で遺贈と共通するところから、民法では遺贈に関する規定を死因贈与にも準用することとしています(民法554条)。

 

遺贈とは?

 遺贈とは「遺言によって遺産の全部または一部を無償、あるいは、一定の負担を付して他の者に譲与すること」をいいます。この遺贈には、包括遺贈と特定遺贈の2種類があります。
包括遺贈とは「遺産総額の2分の1をAに」というように、遺産全体に対する割合で指定する遺贈をいい、特定遺贈は「この土地はBに」というように、特定の財産を指定する遺贈をいいます。
 遺贈を受ける者を受遺者と呼びますが、受遺者には相続欠格者でもない限り、相続人も含めて誰でもなれる(法人も指定できる)と解されています。
 人は生前において自由に財産を処分することができますが、死後における財産の処分についても自由に認めるようにしたのがこの遺贈の制度であるといえます。ただし、遺留分に関する規定に違反して遺贈を行うことはできないので注意する必要があります(民法964条ただし書き)。
 なお、相続の放棄と同様に、遺言で受遺者として指定された者にはそれを拒む権利(遺贈の放棄)が認められています(民法986条)。

 

相続・贈与・遺贈のポイント

 

区分 特 徴 成立要件
相続

・人の死亡を原因として、財産が移転すること

・故人が生前に持っていた財産上の権利や義務を相続人が包括的に承継すること(特定の財産だけという承継の仕方はできない)

・法定相続と遺言相続の2種類がある

被相続人(故人)の死亡を原因とする一方的な財産の移転

法定相続の場合、贈与や遺贈と異なり、意思表示に基づくものではない。

贈与

・当事者の一方が自分の財産を無償で相手に与える意思を表示し、相手がそれを承諾することによって成立する契約

・書面によらない贈与契約は、いつでも取り消すことができる

贈与は、贈与者と受遺者の相互の契約

相続との関係では、遺留分や特別受益などが問題になる

【死因贈与】

・「死んだらこれをあげる」というように、贈与する者の死亡によって効力が生じる贈与契約

・遺贈に関する規定が準用される

 

遺贈

・遺言によって遺産の全部または一部を無償、あるいは一定の負担をつけて他の者に譲り渡すこと

・財産のうち何分の1、何割というように割合で指定する包括遺贈と、特定の財産を指定する特定遺贈の2種類がある

・受遺者は相続人、相続人以外の者であるかを問わない(相続人に対する遺贈は、通常は、特別受益として調整される)

遺言による一方的な財産移転

相続との関係では、遺留分や特別受益などが問題になる

 

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